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活性酸素とは?

私たちは生命を維持するために呼吸により 酸素を体内に取り込み、食事により摂取した 栄養素を酸素で燃焼させてエネルギーを作り出しています。

 

その一方で私たちは、体内に 取り込んだ酸素の約2%を活性酸素に変化させ、新陳代謝を行ったり、病原菌を殺傷する ために利用したりしています。

 

しかし活性酸素は体内に留めておく事は出来ません。そのため、活性酸素は体内の酵素により消去されますが、加齢とともに分解酵素は減少してしまいます。さらに日常生活が 原因で、過剰に活性酸素が発生すると消去し きれずに組織障害が発生するようになり、また様々な疾病を引き起こしてしまいます。

*通常、空気中には酸素が約21%含まれているが、酸素濃度を50%にしてネズミを飼育した試験では3年半生存する ネズミが約半分で死亡。酸素濃度が100%の場合は1週間も生存できないといわれています。

空気は、窒素78%・酸素21%・その他のガス1%から構成されている

●酸化促進の原因フリーラジカル●

4種の活性酸素

 

スーパーオキシド( O2 ・- )
過酸化水素(H2O2)
ヒドロキシラジカル( HO・ )
一重項酸素(1O2

実は高濃度の酸素の下では生物は長生きが出来ません。
この事実は、酸素は私たちが生きていくために必要不可欠ではありますが、その一方で毒性がある ことを示唆しています。

ただこの程度の毒性では、細菌やウイルスなどを殺傷する道具にはなりえません。

そこで私たち人間は、体内に取り込んだ酸素を変化させて殺傷能力を高めた武器にしました。
これこそが活性酸素です。 活性酸素には、通常の酸素より電子が1つ多いスーパーオキシド( O2 ・- )過 酸化水素(H2O2)
ヒドロキシラジカル( HO・ )一重項酸素(1O2)
の4つがあります。このなかで、スーパーオキシドヒドロキシラジカルはフリーラジカルの仲間でもあり、中間的な存在となっています。 フリーラジカルとは酸素由来ではありませんが、活性酸素と同様に分子の安定 をはかるため、他の分子から電子を1つ抜き取る働きをする分子の総称です。いわゆる酸化促進の原因となる反応性に富んだ分子といえます。

●活性酸素と酵素・抗酸化物質●

通常、分子の軌道内は2つの電子が存在すると安定します。活性酸素は1つし か電子が存在しない軌道が存在するため、他の分子から電子を1つ引き抜いて、 自身を安定させようとします。

 

この結果、電子を1つ引き抜かれた分子は酸化さ れた状態となります。 活性酸素は、この働きを利用して酸化障害を細胞膜に起こさせます。

 

この結果、 古くなった組織は取り壊われて、新陳代謝を行うことが可能となります。また体 内に侵入した細菌やウイルスは細胞膜が破壊されて死に至ります。 私たちはこの働きを利用するために、体内に取り込まれた酸素の約2%をわざ わざ活性酸素に変えているわけです。

 

また体内には、活性酸素による障害を防ぐため、消去するための酵素*や抗酸 化物質**が存在しており、活性酸素による障害は起こらないようになっています。

* 抗酸化酵素:予防型抗酸化物質とも呼ばれるSOD、カタラーゼ、ペルオキシダーゼがある。これらの酵素は加 齢とともに減少し、特に40歳を過ぎると、減少傾向が加速する。

**抗酸化物質:細胞膜内に存在するビタミンE、C、βカロチン(ビタミンA)など。 食品成分として取り込まれるフラボノイド等の植物色素、種子に含まれるアントシアニジン類や、 コエンザイムQ10などがある。

●活性酸素と生活習慣●

*虚血再還流障害:ストレスによる血管収縮終了後に、再び血液が流れ出す際に発生する活性酸素による血管障害。 血管以外に胃潰瘍にも深く関わっている。

日常生活においては、活性酸素(フリーラジカル)を発生させる原因が複数存在します。

過度のスポーツ、化学薬品(農薬、洗剤、食品添加物)、タバコの副流煙、自動車の廃ガス、紫外線や放射線などが該当します。

 

南方の熱帯魚が 非常にカラフルな色をしているのは、紫外線による酸化を抑制するためであり、植物の色素も同様な働きをしています。

 

活性酸素は前述のとおり、身体を構成する60兆個の細胞に対し膜障害を引き起 こす原因となります。

 

そして組織障害はさまざまな生活習慣病の原因であり、特に核内の遺伝子に障害を引き起こした場合、がんの原因になると考えられます。

 

さらには、仕事上や周囲の人との人間関係の問題などの精神的ストレス、温度や騒音などの物理的なストレスは活性酸素の発生に深く関わっており、特にストレス由来の活性酸素は、血圧の上昇、血管や赤血球の障害*、動脈硬化に直接関与するため、循環器系疾患の原因として注意が必要です。

ストレスを感じると交感神経が働き、一時的に血管が収縮します(虚血)。 虚血状態の血管内では酵素が働きはじめ、血管内に存在した酸素を活性酸素に変 化させる準備をします。その後、ストレスが緩和して血液が再び流れ出した時点 (再灌流)で、血管内には活性酸素が発生します。 この結果、血管内で障害が発生して血管障害、血流障害が引き起こされます。

 

またこの活性酸素により、悪玉(LDL)コレステロールが酸化されれば動脈硬化へと発展してしまいます。ストレス以外にも、抗酸化剤の投与無しでの血栓溶 解は、同様の虚血再灌流障害を引き起こすため注意が必要です。 また血管障害(動脈硬化を含む)とは別に、血液成分の約半分を占める赤血球も同様に、酸化傷害を余儀なくされることとなります。この結果、表面の膜障 害を受けた赤血球は変形する能力(赤血球変形能*)を低下させるため、微小循環系における血行障害を引き起こすことにもなります。

*赤血球変形能:毛細血管の直径は2.7-2.8μm程度とされており、一方、赤血球の直径は8μmのため、赤血球は血管 の直径が細くなるにつれ、血管腔を通過できるよう自身を変形させる。この変形する能力を赤血球 変形能と呼ぶ。糖尿病患者の末梢血行不全による壊疽は赤血球変形能が深く関わっている。

●活性酸素と様々な疾患●

癌は低酸素の部位から生まれやすい

 

血管障害による低酸素状態がその温床となる

活性酸素が発生すると、血管と血液の境目にある血管内皮細胞が障害を受け、 さらに血中脂質の障害が発生します。

 

LDL-C(いわゆる悪玉コレステロール)が 酸化されると、酸化LDL-Cとなって血管内部に侵入し、血管内皮障害と相まって 動脈硬化の発生源となります。

また酵素を中心としたタンパク質が酸化されると、酵素の働きが失われ、その 結果、栄養素の吸収・排泄を始めとする、エネルギー代謝などが影響を受け、血管障害による循環器系疾患のみならず、糖尿病などの代謝系の疾患にも関わっています。

 

前述のとおり、活性酸素は細胞膜を破壊する働きがあり、過剰に発生した活性酸素は複数の細胞を死に追いやり、この結果、組織の一部が機能しなくなるよう になります。

 

またさらに細胞の核内に存在する遺伝子が酸化されると、がん細胞の発生につながります。

がん細胞は比較的低酸素状態の部位から生まれるとされており、血管障害により低酸素状態になってしまった環境であれば、なおさら生まれ易くなります。

*老化:加齢による体内の抗酸化酵素の減少が関わっている。

活性酸素(フリーラジカル)による障害を防ぐことが可能な抗酸化物質は3 種のカテゴリーがあります。

 

第一番目が活性酸素を発生しないように、活性酸素が産生する過程で消去する SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)、カタラーゼ、ペルオキシダーゼの酵 素群があります。

 

これらは非常に有用ですが加齢とともに減少してしまいます。 そのため外部からの摂取をしたいのですが、内服では無効であり、かつ作用時間 が数秒と極めて短いため補給はできません。

 

続いて活性酸素を補足して、自身が酸化されることで活性酸素の毒性を消去す る群として、ビタミンE、Cといった抗酸化ビタミン、β-カロチンやフラボノイ ドなどの植物色素があります。

 

世間一般では、○○と比較すると○○倍!などと抗酸化力を訴求していますが、 これらの抗酸化物質は水溶性、脂溶性といった物性により生体内では働く場所が限定されるケースが多いため、飲み合わせることが必要です。

 

最後に修復するホスフォリパーゼ、プロテアーゼ、トランスフェラーゼなどの 酵素群がありますが、これらもSODの群と同様で加齢により減少し、また内服無 効なため、外部からの補給はできません。 そのような訳で、抗酸化物質は自身の日常生活を鑑みながら複数摂取すること が大切であるということになります。

●活性酸素の消去物質(抗酸化物質)●

抗酸化物質はそれぞれの特性を理解したうえで組み合わせて

食べ合わせる・飲み合わせる事が大切です。

【参考・引用書籍】 フリーラジカル入門(吉川敏一著) 、続フリーラジカル入門(吉川敏一著):先端医学社、フラボノイドの 医学(吉川敏一編):講談社サイエンィフィック社

 

当資料は販売を目的としたものではありません。

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